国の特別史跡「加曽利貝塚」(若葉区)で、千葉市は12日、将来像と魅力向上への取り組みをまとめた再整備構想「グランドデザイン」を公表した。現在は史跡内にある博物館を史跡外に移転させるほか、体験学習スペースの確保などで縄文気分を満喫できる“唯一無二の観光エリア”を掲げた。年間利用者の目標は約55万人。 加曽利貝塚は日本最大級の規模を誇る貝塚で、2017年10月に国宝に相当する特別史跡に指定された。1966年11月開館の博物館(2階建て)は老朽化が進んでいる上、文化庁から史跡の指定地外への移転を指導されていた。 グランドデザインは2026年度までの構想で、目指すべき将来像に特別史跡、公園・緑地、博物館の三つの役割を設定。史跡指定地(15・1ヘクタール)と周辺の計32・6ヘクタールについて「遺構保存」や「公開活用」「縄文の森」など七つのゾーンに分けて整備を進めるとした。